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「ねんきん定期便」50歳代のための5つのチェックポイント


「ねんきん定期便」の見方をご存知ですか?


ご相談をお受けしていると、お客さまの中には「見方がわからない」「開封したことがない」という方もいらっしゃいますが、実は将来の老後生活に関わる重要な内容が詰まっています。


1.「ねんきん定期便」とは


「ねんきん定期便」とは、自分の年金記録を確認するための書類です。

毎年、誕生月に日本年金機構から送られてきます。

通常はハガキですが、35歳、49歳、59歳の誕生年は封書で届きます。


自分自身の年金の記録が記載されているため、年金について重要な情報を把握することができます。


2.おもな記載内容とは


最新の「ねんきん定期便」を見れば、今の生活に近い年金の状況が確認できます。

年齢によって記載される内容が異なります。


3.5つのチェックポイント


今まで、「ねんきん定期便」を見たことがない方も50代になったら、チェックしておきましょう。


記載される年金額は、50歳以上では、40歳代の「加入実績に応じた額」から「見込額」に変わります。

現在の加入条件が60歳まで続いたと仮定し、65歳以降に受け取れる年金額が書いてあります。

今までより、さらに現状に近い将来の年金額を把握することができます。


一見、見方が複雑そうですが、チェックするポイントは5つです。

ハガキ表面では3か所。


①老齢年金の見込み額(受給を遅らせた場合)


まず、1つ目は、年金受給を遅らせた場合の見込み額です。


老齢年金は、受給時期を遅らせることで、受給額が増額されます。

左から順番に、「通常受け取る年齢時点」「70歳まで送らせた場合」「80歳まで遅らせた場合」の3パターンがグラフで表示されています。


受給を1ヵ月遅らせるごとに0.7%増額され、それが受給開始から生涯変わることはありません。

ちなみに、ここには記載されませんが、1ヶ月早めるごとに0.4%減額されます。


現在の年金制度に、年収等が変わらないまま60歳まで継続して加入したと仮定したものであり、あくまで目安となりますが、受取時期をどうするかの参考になるでしょう。


②これまでの保険料納付額(累計)


2つ目は、これまでの保険料納付額です。


年金に加入してから今までに支払った国民年金および厚生年金の納付合計額が、年金の種類別に記載されています。


年金を何年受け取れば支払った保険料は戻ってくるのか、また、今後支払う保険料で年金がどれくらい受け取れるのかの目安になるでしょう。


③最近の月別状況


3つ目は、最近の月別状況です。


直近13月の国民年金の納付状況や厚生年金の加入状況が月ごとに記載されています


就職や転職などで加入する年金が変わった方や、給与水準に変化があった方は、正しく反映されているかを確認しましょう。



④これまでの年金加入期間


4つ目は、これまでの年金加入期間です。


これまでに加入した年金制度とその加入月数が、種類別に記載されています。

一番右に受給資格期間が記載されていますが、老齢年金を受給するためには、この受給資格期間が120月以上必要となります。

ただし、満額での受け取りには480月が必要です。

また、加入期間に応じて老齢年金の額は変わってきます。


誤りや漏れがないか確認しましょう。


⑤老齢年金の種類と見込み額(年額)


5つ目は、老齢年金の種類と見込み額です。


特別支給の老齢厚生年金は、昭和36年4月1日以前に生まれた男性と昭和41年4月1日以前に生まれた女性のうち、受給資格を満たす方が対象となります。


こちらの年金見込額は、ハガキ表面のグラフ(65歳から受給する場合)と同様になります。

種類別に金額が記載されていますが、右下の「老齢基礎年金+老齢厚生年金の合計額」はおさえておきましょう。


こちらも、ハガキ表面と同じく、現在の年金制度に、年収等が変わらないまま60歳まで継続して加入した見込額になります。


仮に、55歳くらいの役職定年で収入が変われば、それにともなって将来の年金が少なくなる可能性があります。

逆に、65歳まで働く場合もあるかも知れません。

61歳から65歳まで収入がある場合は、「ねんきん定期便」だけではわかりません。


公的年金加入者の情報をインターネットで提供する「ねんきんネット」にアクセスして確認してもいいでしょう。

年金見込額の試算がシミュレーションできますが、ハガキ表面の「年金見込額試算用二次元コード」からも簡易試算ができます。

※厚⽣労働省が提供する WEBサイト(公的年⾦シミュレーター)


また、「ねんきんネット」に登録することで、持ち主不明記録の中に、自分の記録がないか検索することもできます。


59歳は、ハガキではなく封書が送付されます。

封書では、全期間の加入状況が記載されるなど、ハガキより詳細な内容が確認できます。

その他、年金定期便の見方が詳しく書かれた冊子も付属しています。


記録確認のチェックポイントも書かれていますので、年金加入履歴に空いている期間がないか、厚生年金保険の標準報酬月額が大幅に異なっていないかを確認するための参考になるでしょう。


4.記載内容に誤りがあった場合


もし、「ねんきん定期便」に誤りや漏れがあった場合は、「年金加入記録回答票」に必要事項を記入後、年金事務所に提出し調査を依頼しましょう。


「年金加入記録回答票」は、59歳の方に送られる「ねんきん定期便」(封書)に返信用封筒とともに同封されていますが、日本年金機構のサイトからダウンロードすることもできます。


回答票に基づいて、日本年金機構によって年金加入記録の調査・確認がおこなわれます。

調査結果が届いたら、改めて内容を確認しましょう。


なお、氏名や住所に誤りがある場合は、「ねんきん定期便・ねんきんネット専用番号」または、近くの年金事務所まで問い合わせましょう。

※専用番号0570-058-555(ナビダイヤル)

※050で始まる電話でかける場合は(東京)03-6700-1144(一般電話)


5.まとめ


「ねんきん定期便」は、将来の年金に関わる情報が詰まっている大変重要な書類です。


「ねんきん定期便」の到着を待たずに情報を確認したい場合や、紛失が心配な場合は、電子版を利用することができます。


特に「転職が多い」「苗字が変わった」「名前の読み方が多数」な方は、内容に誤りがないかチェックしておきましょう。


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