「FP」とは、ファイナンシャルプランナーの略称です。
ファイナンシャルプランナーとは、さまざまなライフイベントや夢の実現のために資金計画やアドバイスをおこないサポートするお金に関する専門家です。
金融リテラシーの高いアメリカでは、医師や弁護士と同等程度の社会的地位が与えられていますが、日本ではまだその文化が定着していません。
しかし、ファイナンシャルプランナーの需要は増えつつあります。
ファイナンシャルプランナー試験(FP技能検定)の受験者数は、年々増加の一途をたどっており、最近の金融機関の求人ではFP2級以上を条件とするものも少なくありません。
「FPの日」とは※1
日本FP協会が毎年11月の第一土曜日を「FPの日」と定めました。
9月から11月の3ヶ月間にファイナンシャルプランナーによるセミナーや相談会などのイベントを全国で開催し、日ごろ感じているお金に関する疑問などに応えています。
「FPの日」は2004年からスタートし、2020年度のイベントは新型コロナウイルス感染拡大により中止となったものの2019年度は全国で延べ1万名が参加するなど盛況です。
「日本FP協会」とは※2
ファイナンシャルプランニング(夢や目標に対して、総合的な資金計画を立て、経済的な側面から実現に導く方法)の普及啓発とファイナンシャルプランナーの養成などを通じ、金融経済教育分野で活動するNPO法人です。
「ファイナンシャルプランナー」とは
私たちの人生には、さまざまなライフイベントがあり、また夢や目標もあります。
それらの実現のためには幅広い金融知識を活用し、しっかりとしたライフプランを設計することが大切ですが、金融教育を受けていない日本ではなかなか困難です。
そんなとき資金計画やアドバイスをおこないサポートするのがファイナンシャルプランナーです。
(1)保有資格
ファイナンシャルプランナーの資格には、いくつかの種類があります。
①FP技能士(国家資格)
実施団体:日本FP協会・金融財政事情研究会(きんざい)
等 級:1級(CFPと同等)・2級(AFPと同等)・3級、更新不要
②AFP・CFP(民間資格)
実施団体:日本FP協会
等 級:CFP(FP技能士1級と同等)・AFP(FP技能士2級と同等)、更新必要
(2)勤務先による違い
①企業系FP:FP専業ではない企業に勤務(銀行、証券会社、保険会社、住宅会社など)
②独立系FP:FP専業の事務所を経営、FP事務所に勤務
日本の場合、9割弱が企業系FPです。3割弱のアメリカとはだいぶ違いますね。
(3)専門範囲
お金に関して幅広い分野をアドバイスします。
相談内容によっては、各分野の専門家とのネットワークを活用する場合もあります。※3
大きくは6分野あり、主な内容は以下のとおりです。
①金融資産運用…金融商品のしくみと選択ポイント、資産運用の方法
②ライフプランニング…家計管理、教育資金、住宅資金、セカンドライフ
③タックスプランニング…各種税制
④不動産…不動産の評価と投資方法
⑤リスクと保険…保険のしくみと選択、見直し
⑥相続・事業承継…相続・贈与
ファイナンシャルプランナーに相談するメリット
(1)人生設計を明確にできる
(2)気付かなかった問題点を可視化できる
(3)経済的負担を軽減できる
(4)第3者の視点で中立かつ公平な提案が受けられる
(5)漠然とした不安を解消できる
まとめ
最近は、ネット型保険やAIによる資産運用が進歩しFPの将来性について悲観的な意見もあります。
しかし、AIは論理的な提案は得意ですが、相談者の悩みやわずかな心の変化に気付くことは不得意です。
また、会話をすることで相談者すら気づいていなかった潜在的な思いが引き出されることがあります。
FPに相談するからと言って予備知識は必要ありません。
この機会に、ご自身のライフプランについてFPと一緒に考えてみてはいかがでしょうか?
※1、※2 日本FP協会HP記載文を参照
※3 税理士や弁護士などの仕業がおこなう独占業務は資格者以外がおこなうことを税理士法や弁護士法などで禁じられており、FPは一般的な税制の仕組みの説明までとなります。
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