不安定相場に強い金融商品とは?

最近のアメリカ株式相場は、値動きが激しい。

ニューヨーク株式市場ダウ工業株30種平均は、5月5日には前日比1,000ドルを超える下げもあり、8週連続の下落となり90年ぶりの連続下落を記録しました。

3月下旬以降の下げ幅は、合計で約3,600ドルに達しています。

アメリカの金利上昇やウクライナ情勢、新型コロナウイルスの感染に伴う中国の都市封鎖を背景に、この不安定な相場はしばらく続くとの見方も出ています。

こういう時は保有資産を見直しし、不安定相場に強い金融商品を検討するのも一案です。


不安定相場に強い金融商品とは?

基本的に、金利の上昇局面では株価は低調になります。

債券の利息の方が魅力的になり、景気の減速懸念が高まるためです。

ですが、今、「着実な利回り※が見込める金融商品」が注目されています。

過去の不安定相場でも、比較的堅調だった実績もあります。

大きなリターンはないかも知れませんが、安定資産としての価値は見込めます。

また、分散投資や海外へ投資したい場合は、ETF(上場投資信託)や投資信託を活用する方法があります。


※「利回り」とは、一定期間の投資金額に対する収益(利子・配当含む総合収益)の割合のことです。

ちなみに、利回りと混同しやすい「利率」は、額面金額に対し毎年受け取る利子の割合のことです(表面利率ともいいます)。

どちらも運用期間が1年より短くても長くても、1年間の率(%)に換算されて表示されます。


おもな利回り商品の特徴


(1)REIT

REITは、投資家から集めた資金をオフィスや商業施設などの不動産に投じ、賃料収入などを得て、その利益の9割を分配します。

国内では約60銘柄が上場しており、株式のように個別銘柄を市場で売買することができます。

価格は不動産価格の上昇に連動しやすいため、保有することでインフレを回避する効果が得られます。

ただし、債券と比較して価格変動が大きく、2020年春の株価急落時には東証REIT指数も一時、半分程度に下がりました。金利上昇時には他の利回り資産より魅力が下がる傾向があります。

平均予想分配金利回りは、2022年4月現在で約3.7%です。

(2)国債

利率は、国が元本を保証して安全性が高く、景気悪化懸念の備えとして信用力の高い利回り資産は注目されつつあります。

個人向け国債の変動金利型の場合、定期的に金利が見直され、金利上昇局面でも不利になりにくいと言えます。

最低金利が0.05%と定められ、通常の銀行預金に比べ高い点も魅力的です。

リスクがとれるなら、日本より金利が高いアメリカ国債などを検討しても良いでしょう。

直接投資の他、ETFで間接的に投資する方法もあります。

(3)社債

社債は、会社が資金調達を目的として、投資家からの金銭の払込みと引き替えに発行する債券です。

国債と比較して、金利は高めですが、信用リスクや流通性は劣ります。

(4)株式(高配当)

株式投資の魅力は、値上がり益の他に、株主優待や配当もあります。

配当利回りの計算式は、年間の予想配当÷株価です。

相場の下落時でも比較的株価は堅調です。

個別の銘柄への投資に不安がある場合は、高配当株を投資対象にするETFや10年以上連続増配している企業を投資対象にする投資信託を購入する方法もあります。

平均配当利回りは、2022年4月現在で約2%です。

(5)ETF(高配当)

ETFとは、Exchange Traded Fund の略で、上場投資信託のことです。

投資信託ですが、株式と同じように指値注文ができます。

構成する銘柄は成熟企業が多く、2008年のリーマンショックや2020年のコロナショックでも比較的堅調な値動きをしていました。

分配金利回りは、2022年5月27日現在で、日経平均高配当株50指数に連動するETFは4%超、他にも5%を超えるものもあります。


利回り商品の注意点

通常、利回りが高いほどリスクも高くなります。

新たに購入するときは、期待する利回りがリスクやコストに見合うか慎重に検討した方が良いでしょう。


(1)価格変動リスク

代表的な金融商品は株式です。債券も満期前に売却する場合、市場価格によって価格が変動します。

投資信託も組み入れている株式や債券などの価格変動の影響を受けるため、価格変動リスクがあります。

(2)為替変動リスク

投資対象が海外資産の場合、外国為替レートの変動により換金や満期時に、円での手取り額が購入金額を下回る場合があります。

購入時より円高になると円での手取り額が減り、円安になると手取り額が増えます。

(3)信用リスク

投資金額に対し、約束通りに支払われない場合があります。

(4)カントリーリスク

発行する国の政治や経済環境の変化による影響も注意が必要です。

国内外の格付会社や調査会社が発表する「カントリーリスク情報」で確認できます。

(5)複利効果の低下

分配金を出す金融商品の場合、運用益を元本に加えてリターンを高める「複利効果」が機能しません。


まとめ

資産運用は長期投資が基本のため相場動向に振り回される必要はありません。

こういう不安定相場に強い金融商品で資産防衛するのも一つの投資方法です。

購入する際は過去のパフォーマンスや内容をしっかり確認し、期待する利回りがリスクやコストに見合うか慎重に検討しましょう。


※実際のご利用は、ご自身の責任と判断でお願いします。