お盆に考えてほしいこと

この時期、最も多いご相談内容があります。

それは「相続」。

お盆に実家に集まり、お墓参りをするなかで自然と話題に出やすいのでしょう。

しかし、相続事情は年々変わりつつあることに注意してください。

今、相続対策が必要な理由


必要な理由は、大きく3つあります。


1.相続税の対象者は約11人に1人(※)

2015年に相続税の基礎控除額が縮小された影響で、課税される方が大幅に増えました。

・以前の基礎控除額:5,000万円+1,000万円×相続人の数

・現在の基礎控除額:3,000万円+600万円×相続人の数

※出所:国税庁「令和2年分相続税の申告事績の概要」


2.「争続」は、年間約1.5万件(※)

「争続(争族)」とは、遺産相続をめぐって親族が争うことです。

遺産分割でもめて裁判所に持ち込まれる事案は、年間約1.5万件。

そのうち7割が遺産総額5,000万円以下、1,000万円以下のケースも多く、年々増加傾向にあります。

※出所:裁判所「司法統計」


3.110万の暦年贈与が厳しくなる?

2021年度、2022年度の「税制改正大綱」で「相続税と贈与税の一本化」の考えが示されて以降、いくつか予想され関心が高まっています。

・可能性①基礎控除額110万円の減額

・可能性②「相続時精算課税制度」への一本化

・可能性③持ち戻し期間を3年から10年や15年に延長

・可能性④持ち戻しの対象範囲を相続人以外の孫などに拡大

※注:あくまで予想例のため、実際の改正内容とは異なる可能性があります。


特に対策が必要な家庭


1.事業をしている

2.財産のほとんどが不動産

3.家庭環境が複雑

4.兄弟姉妹や相続人同士の仲が悪い

5.特定の人が親の面倒(介護)をみている

6.特定の人に生前贈与(資金援助)をしている

7.相続税がかかる


相続トラブルの原因の多くは、分けにくい財産があったり、特殊な事情がある場合などです。


争続にならないための3カ条


1.互いの家庭の事情を理解しておく

2.お墓や債務などのマイナス財産から分割しておく

3.遺言書やエンディングノート、保険などで想いをカタチにしておく


この3カ条は、相続セミナーをする時に必ずお伝えしています。

コミュニケーションでお互いの気持ちが分かることで、妥協できる部分は出てくるかも知れません。


子から親への伝え方


とは言え、実際に相続対策をしている方は意外と少ないものです。

対策をしていない方の多くは、「うちは財産が少ないから」「子供が一人だから」「子どもたちで上手くやってくれる」など、楽観している傾向があります。

相続対策は、子の世代が動かないと進まないケースも多くあります。

「こんな事に困った友人の話を聞いた」「自分も家族のためにエンディングノートを書いてみた」「相続税は〇円もかかるらしい」など、無理なく終活を促してみてはいかがでしょうか。


まとめ


「相続対策」と「相続税対策」は違います。

相続税がかかる場合も、かからない場合も、各家庭の事情によって対策方法は異なります。

相続対策は、子の世代が動かないと進まないケースも多くあります。

親子や兄弟で話しあうことで、感情面の相続対策もできます。


相続対策の方法については、次回掲載させていただきます。


※実際の対策は、ご自身の判断でお願いします。